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インプラント用
歯磨き粉

インプラントを長持ちさせる歯磨き粉選びのポイントとは?

苦労して埋入したインプラント、長く使い続けたいと考える方がほとんどでしょう。お口の健康を維持するには、普段のブラッシングが重要です。丁寧な歯磨きの補助として歯磨き粉を利用することで、さらにお口の中がスッキリ気持ちよくなります。インプラント患者様が注目したい歯磨き粉選びのポイントをご紹介します。

歯磨き粉の選び方

市販されている歯磨き粉の中から、自分に合った商品を見極めるのは難しいでしょう。インプラントの部分に配慮した特別な歯磨き粉を使うべきか否か、どの基準で選んだらよいのかと、歯磨き粉選びに迷う方も少なくありません。

歯磨き粉に含まれる薬用成分は補助的な効果です。歯ブラシやケア用品を使って歯垢を取り除かなければ薬用効果は得られません。歯磨き粉の薬用成分を最大限に引き出すためにも入念な歯磨きは大切です。

薬用成分に注目する

インプラント患者さんへの歯磨き粉選びのポイントは、歯磨き粉に含まれる薬用成分に注目することです。歯磨き粉には目的に合わせて様々な成分が配合されています。例えば、高濃度のフッ素配合の歯磨き粉は虫歯予防、塩酸クロルヘキシジンは歯周病予防、塩酸ナトリウムは知覚過敏への効果が期待できます。

特に、歯茎の腫れや出血などの歯周病のトラブルを抱えている方、歯周病が原因で抜歯した経験のある方は、歯周病予防に効果のある歯磨き粉を選択すると良いでしょう。歯磨き粉に含まれているビタミンEやビタミンCが歯茎の血行を促進させます。

ジェルタイプの歯磨き粉

なお、歯周病ケア専用の歯磨き粉はジェルタイプも販売されています。ジェルが歯間部に留まりやすく、薬用成分が歯茎の隅々まで行きわたりやすいという特徴があります。お口の中全体を通常の歯磨き粉で磨き、インプラント部分のみジェルタイプで仕上げるという使い方もおすすめです。

顆粒入り歯磨き粉について

ペーストタイプの歯磨き粉の中には粗めの研磨剤が含まれているタイプがあります。「コーヒーや紅茶のステインをつきにくくする」「ツブツブ感」などを謳っている商品は沢山ありますが、顆粒入りの歯磨き粉はインプラント患者様にはおすすめできません。
なぜなら、顆粒がインプラントの周囲の歯茎に入り込む可能性があるからです。お口をゆすいだ時にほとんどの顆粒が流れ出ますが、粒子が歯茎の中に入り込んだ場合は厄介です。歯茎の中に入り込んだ顆粒は異物として認識されてしまうため、歯肉に炎症を起こす可能性があります。

また、顆粒入りの歯磨き粉は、例えるならシンク周りの汚れを落とすクレンザーのようなものです。クレンザーでゴシゴシ磨けばシンクの表面はきれいになりますが、シンクの表面に細かな傷がつくことは避けられません。そして傷の中に汚れが入り込み、さらに汚れを吸着しやすくなります。
顆粒が入った研磨剤入りの歯磨き粉を使用すると、同じことがお口の中でも起こり得ます。歯ブラシで強くゴシゴシと磨くと、天然歯やインプラントの上部(セラミックの被せ物)を傷つけるだけでなく、歯茎を傷つけることもあるのです。もちろん、歯磨き粉に使われている研磨剤の粒は小さいため、すぐにどうにかなるわけではありませんが、誤った使い方をし続けると歯や歯肉、人工歯にまで影響が出ることは想像できるでしょう。

コーヒーや紅茶などのステインが気になり、どうしても研磨剤入りの歯磨き粉をご使用になりたい方は、一度担当の歯科医師にご相談ください。

フッ素配合歯磨き粉について

フッ素は歯にとって良い効果をもたらしますが、具体的にどのような効き目があるのかご存知ない方も多いのでしょう。
フッ素は、虫歯の発生を抑制し、歯質を強化してくれる物質です。フッ素塗布は子供に行う物というイメージがありますが、大人が行っても効果を発揮します。虫歯菌の力を弱めたり、酸で溶け出した歯のミネラルを再石灰化したり、酸に負けない強い歯質を作る働きもあるため、継続して使用することで虫歯予防の効果が期待できます。

一部では「フッ素がインプラントを腐食させる」といった意見が散見されるため、インプラントへの悪影響を心配されている方もいらっしゃるでしょう。確かに、フッ素はインプラントの材料であるチタンを腐食させますが、歯磨き粉に含まれるフッ素は1500ppm以下と低濃度ですし、更に唾液によって薄まるため、使い続けても特に問題ありません。

インプラントは人工物である為、フッ素配合の歯磨き粉を使っても特に恩恵は受けませんが、使ったところでダメージを負うこともありません。そのため、他の残った天然歯を虫歯から守るために、フッ素配合歯磨き粉を取り入れてセルフケアを行うことをオススメします。

歯磨き粉の使い方

歯ブラシに付ける歯磨き粉の最適な量は、一般的には2cm程度が最適だと言われています。歯磨き粉の使用量を増やしても、得られる薬用効果に差はありません。

ペーストタイプの歯磨き粉は泡立ちやすく、不十分なブラッシングでも磨いた気になりやすいので、しっかり丁寧に歯磨きすることを心掛けましょう。ジェルタイプの歯磨き粉は泡立ちがないため、1本いっぽんの歯をしっかりと歯磨き出来ますが、ペーストタイプと比べて爽快感は得られません。また、口腔内全体をペーストタイプで磨いた後に、歯間ブラシなどのケア用品を用いて仕上げ磨きを行う際にジェルタイプを使用する方法もお勧めです。

また、歯磨き後のすすぎは少量のお水で1~2回程度が良いとされています。すすぎの量を最小限に抑えることで、歯磨き粉に含まれる薬用成分がお口の中に留まってくれます。

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